1970年~1974年 気楽にやろうよ
1970年代前半と言えば、日本では大阪万博やアポロをはじめとする科学と未来の世界という面があった一方で、世界的、特にアメリカでは60年代後半から、反戦運動、公民権運動、性開放、男女平等、自然回帰、ドラッグ解禁等を謳った『ヒッピー文化』が浸透しつつあった。
1973年アメリカ軍がベトナムから撤退したが、戦争に疲れ、様々な社会的規制からの解放を人々が願った結果なのかもしれない。
前節で触れたフォークソングの流れもあり、この頃は優しい曲調の音楽が多かったように思う。その反面、ディープ・パープルやレッド・ツェッペリンのような激しい曲調のロックバンドも定着しはじめた。
ビージーズ 『小さな恋のメロディ』メロディ・フェア
The Bee Gees - Melody Fair 1971
映画『小さな恋のメロディ』は、マーク・レスター、トレーシー・ハイドが主演したイギリス映画。子供たちの淡い恋の物語だった。
ビージーズの音楽は、レコードも買って大好きで何度も聞いていたが、当時、主役たちと同世代だった自分は、こっぱずかしくて映画自体は見なかった。大人になってからもちゃんと見ていない気がする。恋愛には憧れがありながら、子供時代に何もできなかった自分には、こういう話にやっかみがあったんのだと思う。
愛するハーモニー ニュー・シーカーズ (コカ・コーラCM版)
I’d Like To Teach The World To Sing (In Perfect Harmony )“Hilltop”, Remastered 1971
コカ・コーラのCMで使われていて、さほど流行ったわけではないが好きだった曲。小学生だったが自分でレコードも買った。
ギルバート・オサリバン
Gilbert O'Sullivan - Alone Again (original version) 1971
この頃、アルバート・ハモンドの『カリフォルニアの青い空』やスリードッグナイトの『The Show Must Go On 』も流行っていてラジオでよく流れていた。
ロバータ・フラッグ やさしく歌って
Roberta Flack - Killing Me Softly with His Song 1973
世界のコーヒータイムをフィーチャーしたネスカフェのCMで使われていた。中学生だった自分は『Killing Me Softly』と言うタイトルにインパクトを感じた。
ビリー・ジョエル ピアノ・マン
Billy Joel - Piano Man 1973
ビリー・ジョエルの初期のヒット曲。ロサンゼルスのラウンジでピアノ歌手として働いていた頃の体験をもとに作曲されたという。その後、素顔のままで、ストレンジャー、オネスティ等沢山のヒット曲をリリースする。
ジョン・デンバー 太陽を背にうけて
John Denver - Sunshine On My Shoulders 1973
ジョン・デンバーと言えば、『カントリーロード(故郷に帰りたい)』が有名だが、一番好きだったのが、この曲だった。当時、ジーンズのCMソングになっていた。
カーペンターズ
The Carpenters - Rainy Days And Mondays 1973
中学生の頃、一番よく聴いていた音楽は、洋楽ではこのカーペンターズだった。イエススタデイ・ワンス・モア、シング等ヒット曲が目白押しだった。
ディープ・パープル - スモーク・オン・ザ・ウォーター
Deep Purple - Smoke on the Water 1973
中学生の頃、休み時間のBGMに校内放送でいつも流れていた。カーペンターズが好きだった自分には多少違和感があったが受け入れていた。学校の先生たちはどう思っていたのだろう。
イーグルス - テイク・イット・イージー
Eagles - Take it easy 1972
イーグルスのデビュー曲。カントリー風の曲調もあってか、アメリカのこの時代の希望を象徴しているような気さえする。この後、イーグルスは『ホテル・カリフォルニア』でも大ヒットした。