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ノート 1980年~1984年 レコードからCDへ
  /Record to CD - First half of 1980's



 1981年8月アメリカでポピュラー音楽のビデオクリップを24時間流し続けるケーブルテレビ放送が始まった。日本でもSONYの提供で一部ローカル局ではあったが、1983年12月から放送が開始された。これまで音楽番組といえば、バックバンドを前に歌手が生か録画で歌うだけだったものが、音楽を中心とした一つの出来上がった映像作品を放送するようになったのだ。


 1982年、西ドイツのポリグラムの工場で世界初のCDソフトの生産が始まり、ソニー、日立、日本コロムビアからCDプレーヤーが発売された。音楽のデジタル化が始まった。発売時、プレーヤーの価格は17~19万円と高価だったが、数年後、比較的安価な商品も出回るようになった。
 CDディスクは、1枚3,500~3,800円とLPレコードより少し高かった。 一般に普及するには少し時間が掛かったが、CDのノイズのない音質に驚かされた。


シーナ・イーストン
Sheena Easton - Modern Girl 1981

シーナ・イーストンは、1959年生まれのスコットランド出身の歌手。日本ではノエビアや宝酒造のCMもやっていた。この『モダン・ガール』がデビュー曲。好きな曲の一つだが、改めて歌詞を見ると時代を感じさせてくれるのでトップバッターに選んだ。モダンガールと言っても、ファッション的な意味合いはなく、普通に働く自立した女性を歌っている。デートに誘われても、ただテレビを見ているだけなのにヒマじゃないわと断る。彼氏もいるが男に振り回されず生きていく、それが現代の女よとうそぶく。
 少し女の意地みたいなものを感じるが、40年前は、こんな感じだったのだろうか。


シンディ・ローパー
Cyndi Lauper - Girls Just Want To Have Fun 1983-8-20

シンディーローパーは日本と縁が深い人のようだ。まだ売れない頃、ニューヨークの寿司屋でバイトをしていて、そこの日本人に世話になったのが大きかったと言う。
 この曲は1983年に発売されたシンディの大ヒット曲。『女の子はただ楽しみただけよ』と曲名通り、音楽も映像も楽しい曲。今見ても黒電話以外は古さを感じさせない。


シンディ・ローパー
Cyndi Lauper - Time After Time 1984

前作に続き、シンディーローパーの2度目の大ヒット曲。『Time after time』と言うのは、『何度も何度も』という意味だそうだ。歌詞を見ると、やりたいことはあるが男の事が忘れられず、別れられない未練たっぷりな様子を歌っている。男といるだけが人生ではないがといった複雑な想いは伝わってくる。


マイケル・ジャクソン
Michael Jackson - Thriller 1983

1982年にリリースされたマイケル・ジャクソンの代表作。アルバムは6,500万枚売れたそうだ。
 この動画の時間は13分43秒もある超大作。踊りや演出は秀逸だが、歌詞は『恐怖の夜には、怪物から逃げ場はない。生き延びるには戦うしかない。』と言った内容で女性シンガーたちの歌とは大分違う。さすがマイケル。
 2009年6月、マイケルは薬物中毒により亡くなった。50歳だった。


マドンナ
Madonna - Madonna - Material Girl 1984

『ライク・ア・ヴァージン』で鮮烈なヒットを飛ばしたマドンナの第2弾。
 前作では、過去の恋愛遍歴とは関係なく、好きな相手の前では処女ようにときめく女心を歌っていたが、この曲では、もっと大胆な心情をのぞかせる。
 『マテリアル・ガール』とはお金大好きで物欲いっぱいの女の子の事(だそうだ)。堂々とそれを歌いあげて大ヒットするところがマドンナらしい。そこには愛に苦しむ女の子などいない。スーパースターはしばしば時代の舵取りをするもんだと思う。
 1984年はレーガン大統領の頃で、アメリカ経済はモノの値段が上がるのに不況になるというスタグフレーションに悩んでいた。そこにお金持ち大好きという素直な表現が逆に受けたのかもしれない。マドンナはこれでスターダムにのし上がった。
 当時、ブロンディがいなくなって、マドンナが出てきたような印象があったが、それは見た目だけの話だった。今考えれば社会が求めるキャラクターを演出するという意味で、マドンナとマイケルは、エンターテイメントに対する真剣さと時代を見る目が、他のミュージシャンと比べると各段に優れていたように思う。言い換えるとプロ意識がとても高い。マドンナはまだ現役ですが・・・。


カルチャー・クラブ カーマは気まぐれ
Culture Club - Karma Chameleon 1983

カルチャー・クラブはイギリスのポップ・ミュージック・バンド。1982年の『Do You Really Want To Hurt Me 』のヒットを始め、翌年この曲が世界中で大ヒットした。ボーカルのボーイ・ジョージは女装メイクで、後のヴィジュアル系バンドに大きな影響を与えた。
 歌手の見た目と、歌詞の『カマカマカマ・・・』と言う不思議な一致のせいもあり、小学生にも大ウケだった。その後のドラッグ事件などで何度か活動休止に陥ったが、2014年からバンドは再活動中。




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